まゆから絹糸を取る         戻る

成虫がまゆから出てくるためにまゆの一部を溶かしてしまうので
羽化してしまったまゆからは糸が取れません
かわいそうですが羽化してくるまでの間にまゆを煮るか
まゆのまま保存したいときには
冷凍庫に一晩入れた後直射日光に1週間ほど当てて乾燥させておきます

なべにお湯を沸かし
まゆを5分ぐらい煮ます
途中1回だけコップ1杯の冷たい水を入れると
中までお湯が入って煮えやすいです
割り箸の先でまゆをつつくと
細い糸がからまってとれるので
それをたぐっていくと1本だけになって
きれいにたぐれるようになります
1本では細すぎて切れやすいので
まゆ5個分ぐらいの糸をひとつに束ねて
空き缶など円筒形のものに巻き付けていきます

とても長いので手がだるくなります
交代しながら糸を切らないよう根気よく巻いていきましょう
巻いた回数を数えるのを忘れないように
がんばって巻いていくと
だんだんまゆがうすくなり
とうとう中身の「サナギ」が透けて見えるようになりました
カイコがまゆを作るときには自分は中にいて
外側から内側へ向かって糸を巻き付けて壁を作っていくわけですが
それを私たちは外から糸を巻き取って壁をうすくしていくことになります
やっと巻き終わりました
円筒の直径と巻いた回数から糸の長さを計算すると約1400mありました
手もだるかったけど
1匹のカイコがとぎれることなく1400mの糸を吐き続けてまゆを作ったことに
感心します

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